泳ぐ時にはどんな力が?

大人の水泳科学

泳ぐ速さと加速は根本的には推進力と、抗力、慣性パラメーターの3つで決まるようです。

前方向への動きをもたらす力が推進力、泳ぐ方向とは逆に向かって働く力が抗力

慣性パラメーターは人間の体型に応じて生じる

推進力(F thrust)

推進力は(前方に働く力)、泳ぐ時に発生するいくつかの力の総和であり、水流が定常流(時間的に運動の様相が変化しない流れ)不定常流かに影響されます。

  • 定常流と非定常流とは

定常流

流れの様子が時間とともに変化しない流れを定常流(steady flow)といいます。

飛行機の巡航状態など、流れの時間的変化を考慮する必要がない場合は定常流と想定して性能評価します。

非定常流

流れの様子が時間とともに変化する流れを非定常流(unsteady flow)といいます。

ヘリコプターのローターブレードまわりの流れやフラッター現象など、流れの時間的変化を考慮する必要がある場合は非定常流と想定して性能評価します。

つまり、蹴伸びの一定時間は定常流、ストロークサイクルでは不定上流になる

推進力の力の一つ、推進抗力(後ろに向かって手で水を掻くことで発生)、そして揚力(手、腕でオールのような動きをすることで発生)最後にジェット渦効果がある

推進力は手、腕、脚、足からも発生するが手足の表面から得られる推進力が最大である

研究では前腕、二の腕、スネ、腿もストロークサイクルのどこかでは推進力を発生させているようです

抗力(F drag)

抗力(後ろ向きに働く力)は、泳ぐ人と水の分子がぶつかることで発生する。泳ぐ人が最も神経を遣うものの一つになる抗力。

抗力は主に3つの要素

摩擦抵抗、圧力抵抗、造波抵抗にわけられる。水泳界では抗力を理解し、その影響を最大限に抑えるための努力が続けらていた。その中で泳法の改良、プール、ロープなども見直され、水着、ゴーグルなどの用具も進化した

慣性パラメータ

水泳の慣性パラメーターは泳ぐ人の質量(体重)、水の付加質量の二つになる

体の慣性質量は、速度変化(わりやすくは加速度となる)この加速度に対する抵抗の度合いで計測できる。

加速度と質量は、二ュートンの運動の第二法則、力F=質量m×加速度aに示されているように、反比例の関係にある。したがって、体重mが重いほど、同じ力Fを出すためには加速度aがは小さくなる。体重が泳ぎの速度に関わる理解が深まるでしょう?

力学的な力Fは推進力と抗力の和で、泳ぐ人の慣性質量は体重と水の付加質量の和でそれぞれに求められる。人が水中を動く時には、必ず周りの水を引きずっている。

この引きずられる水の量が付加質量であり、その量は女性で体重の24%、男性で体重の27%になる。

これにニュートンの運動の第二法則を当てはめると、力F=(質量m+付加質量m)× aという式ができるわけなんですが、つまりは泳ぐ人の体重が重いほど、引きずられる水の量が増え、加速度はその分抑えれるという訳であります

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